来 歴
高知県香我美郡香我美町の十万可章氏の尾張系温州ミカン園で発見された枝変わりである。晩熟系で果実が浮き皮になりにくく、糖度が高く食味が濃厚であることから、暖地における貯蔵用品種として注目され、1953年(昭和28年)に農産種苗法に基づき名称登録された。
(名称登録:1953年)
樹の特性
樹勢は尾張系温州と同様で、普通系温州としては中庸である。樹姿はやや直立性で特に発育枝は立ち気味になる。枝の分岐角度は狭く、着果の状態によっては枝裂けに注意する必要がある。葉は、普通温州としてはやや小さく密生しやすい。隔年結果性は、高糖度であることもあり、在来の普通温州より強い。
果実特性
果実は、120g前後とやや大果である。果形は扁平であるが、じょうのうの大きさが不揃いのため、横断面が不正形となる果実の割合がやや多い。果面は油胞の凸凹が目立つためやや粗い。果皮は厚く締まりが良好で浮皮になりにくい。花柱痕が小さなヘソ状になる果実が多い。成熟期は12月中〜下旬と晩熟で、着色も遅く収穫期に緑色が残ることがある。
果汁中の糖度、クエン酸ともに高く、食味は濃厚であり貯蔵性に優れている。肉質は柔軟多汁であるが、じょうのうが厚く硬いのが欠点である。また、近縁に受粉樹があると、種子が多く入る場合がある。
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