来 歴
大分柑橘試験場において、1986年(昭和61年)に、今田早生を種子親として八朔の花粉を交配した。得られた種子を全て胚分離培養し、30個体の珠心胚実生を育成した。翌年、それぞれの実生をカラタチ台木に寄せ接ぎし、1988年(昭和63年)には各個体から穂木をとり、25年生林温州を中間台木として高接ぎを実施し、開花結実促進が図られた。
1990年(平成2年)から開花結実し、果実調査結果から3個体を一次選抜した。さらに特性調査を継続した結果、最も早熟である1個体を品種登録した。
(品種登録:1996年 登録番号第5133号)
(育成者権の消滅日:1997.8.23 大分県)
樹の特性
樹勢は、極早生の中では強い方である。樹姿は未結実の幼木や高接ぎ樹では直立気味であるが、結実し始めると開張してくる。実生からの育成品種で、経年数が浅かった時は、強い枝梢にはトゲが発生していたが、現在ではトゲが発生することはなくなった。葉の大きさは、今田早生、宮本早生と同等であるが、葉柄がやや短い。枝はよく伸張し節間がやや長い。結実性は良好である。
果実特性
果実の大きさは100g程度で、宮本早生よりやや小振りである。果形は、宮本早生と同等であり、果形指数も135〜140程度で扁平である。果面は宮本早生と比べてやや粗く油胞の密度がややまばらである。着色は育成地において9月中旬に始まり、宮本早生と同じかやや早く、9月末に2分程度の着色となる。
果皮とじょうのうは宮本早生より厚く、果汁がやや少ない感じがする。9月末の果汁の糖度は、宮本早生と同等かやや高い傾向であり、クエン酸含量は明らかに低い。クエン酸の減少は宮本早生と比較しても10〜14日早く、9月下旬には0.8%程度になるため、この時期の極早生では食味が優れる。
果皮とじょうのうは宮本早生より厚く、果汁がやや少ない感じがする。9月末の果汁の糖度は、宮本早生と同等かやや高い傾向であり、クエン酸含量は明らかに低い。クエン酸の減少は宮本早生と比較しても10〜14日早く、9月下旬には0.8%程度になるため、この時期の極早生では食味が優れる。

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