来 歴
中国浙江省の原産で宋代以前から栽培されていた。我が国への導入は、1828年(安政11年)に静岡県清水市折戸の柴田権左衛門が中国商船の船員より果実をもらい、その種子を播種したことに始まる。ネイハ金柑、明和金柑とも呼ばれる。
我が国で栽培されるキンカンの多くは本種で、主産県は宮崎を筆頭に、鹿児島、高知、和歌山で栽培されている。
樹の特性
樹勢は中程度である。枝梢は細く、短く、節間も短い。枝の生育は緩慢で、樹高は2m程度になる。樹姿は円形で開張する。花は頂生または腋生で、単生する。開花は5月、7月、9月に咲く。自家不和合性で結実は良好である。
果実特性
果実の大きさは10〜13g程度。果形は短卵円形で、果皮は橙黄色、果面は滑らかである。果皮の厚さは4mm内外で、剥皮はやや困難である。甘味と香気に富む。果皮は果肉とともに生食できる。種子は7〜8粒ある。寧波金柑の他に長実金柑、丸実金柑、長寿金柑等の品種があるが、この4種の中でも寧波金柑が生食用としても、加工用としても最も優れている。露地栽培では、11月以降3月頃まで収穫される。近年、宮崎、鹿児島の一部でハウス栽培されており、果実は大玉となり、果皮が甘く、しかも果肉の酸が低く食べやすいため、消費者に好評である。
金柑は病害虫に強く、柑橘露地栽培で問題となっているかいよう病に最も抵抗性がある。
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