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来 歴

 本種の起源は明らかではないが、19世紀の初め、ブラジルのバイア近郊でポルトガルから伝わったセレクタオレンジの枝変わりとして発生した。このため、バイアネーブルとも呼ばれていた。
それが、約140年前にアメリカ農務省により首都ワシントンの温室に苗木が導入された。この苗木を元に繁殖が行われ、カリフォルニアとフロリダに送られたが、カリフォルニアでは気候風土に適合し、その特性を遺憾なく発揮して、カリフォルニアオレンジを隆盛に導いた。
 ワシントンネーブルの名は、首都ワシントンの温室から配布され、広められたので、この都市の名が付けられた。
 一方、フロリダにおいては、果実が肥大し成熟しても味がのらず、亜熱帯的な高温の気候には適さないことが明らかとなり、フロリダでは栽培されていない。
 我が国に導入されたのは明治22年で、玉利喜造氏や静岡県の高島甚三郎氏らにより、それぞれ別個に入れられた。以後もたびたび導入され、栽培が試みられたが外国品種で我が国に定着したのはワシントンネーブルくらいのものであろう。

樹の特性

 他のオレンジに比べると、樹勢はやや弱くわい性で、樹姿は開張し、葉はやや小さい。耐寒性は、他のオレンジよりは強いが、温州ミカンはもとより、夏橙よりもはるかに弱い。

果実特性

 ネーブル類は、オレンジ類の中では最も大果であるが、ワシントンは中くらいで200〜250g程度。果形は球形ないし長球形である。果梗部には放射条溝が入るものもあるが、果頂部はやや突出し、顕著なヘソが見られる。果面は、濃橙色を呈し、油胞は小さく平滑である。果皮は比較的柔らかく、剥皮は他のオレンジより剥きやすい。じょうのうは薄くて柔らかく、果肉はやや多汁で芳香を有し美味である。
我が国のワシントンネーブルは、戦前に導入されて広がったもので、果実の品質は良いが、結果性に難がある。これは、系統的に劣悪化したものか、ウイルスにより結果性に影響が表れたのかは明らかではない。我が国では、ワシントンネーブルから、豊産性で品質の良い枝変わりが多数発見、選抜されたため在来のワシントンネーブルは少なくなった。
アメリカにおいては、明らかにウイルスの影響が大きく深刻な問題であったが、ウイルスを除去する方法として、種子から育て、珠心胚実生の良い個体を選抜することによりウイルスフリーの良い系統を育成している。こうして得られたのが各種のニューセラーであり、ネーブルでは、フロスト博士が選抜したフロストワシントンが有名で、実生から育て、ウイルスフリーのため、樹勢が強く、豊産性である。
ワシントンネーブル

柑橘類の苗木生産販売

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