来 歴
イタリアのマルタ島原産とされ、MalaiseSanguineが一般の呼称。アルジェリアではPortugaiseと呼ばれている。
いくつかの系統があるらしく、樹性や果実の形質に変異がみられる。どの系統も芳香があり、食味は優れているが、果皮や果肉の赤色の発現には、変異が見られる。果皮が赤くても果肉に色が出ない場合や、両者とも発色しない場合もある。
フロリダに伝わり、マルチーズブラッドと呼ばれているものは本種の一系統で、これが明治年間に、田村利親氏らにより我が国に導入された。日本で血ミカンと呼ばれているのは、本品種であり、赤色がよく発現する。
樹の特性
樹勢は中位で、樹姿は開張性からややわい性である。枝梢の長さ太さも中程度であり、葉も温州ミカンと同程度である。着花は多い割に、結実量は少ない。また隔年結果性もあるため、近年栽培が拡大しているタロッコのように、豊産性であるとは言えない。
果実特性
ブラッドオレンジの中では、タロッコほど大きくはないが、サンギネリやドブレヒナ、モロなどよりも大きく、100〜130g程度。果形は球形ないし扁球形である。果面は濃橙色となるが、成熟につれて濃紫色の不規則なブラッシュ状の着色となる。種子は数粒ないし無核で白色多胚。果皮はやや厚くて、幾分柔らかくて剥きやすい。
果肉は柔軟多汁で色素もよく発現する。果汁の糖度も比較的高く、芳香があり風味も良好である。熟期は3月中旬から4月。
苗木のことに関してのご質問・お問い合せ
または、購入前に知っておきたい事が有りましたら
こちらの「富久寿園へお問い合せ」をクリックして
お返事をお出しする為に必要な事項を
ご記入して下さい。