来 歴
インドの原産である。平紅ミカン、スパイシタンジェリンの異名がある。クレオパトラの名は、果皮の色が濃朱紅色で妖艶になるため、古代エジプトの女王であり、非常に美人で才知に富んだと言われるクレオパトラの名を取ったものだろうと言われている。
アメリカにはジャマイカより導入され、1920年頃より台木に使用され始めている。我が国には1925年(大正14年)にアメリカ農務省より輸入されている。
樹の特性
樹勢は強健で、枝梢は細く密生する。葉は小さくて濃緑色で翼葉はない。
かいよう病、そうか病には抵抗性である。台木用、観賞用品種である。
フロリダでは、古くより台木に利用している。トリステザウイルスに抵抗性のあることが判明して重要な台木用品種として取り扱われた。また、レモンのシードリングイエローウイルスにも抵抗性であり、カリフォルニアではレモンの台木として利用されている。
果実特性
果実は扁球形で、縦経3.5cm、横経5cm程度で40g内外である。果皮はやや厚く凸凹があるが、濃朱紅色で美しく、剥皮は容易である。肉質は、柔軟であるが、酸味が強く生食には向かない。種子数は10粒内外で、胚は淡緑色多胚である。
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