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来 歴

 本品種は、1946年(昭和21年)頃、八幡浜市向灘勘定の川田要氏の宮川早生の園地において、枝変わりとして発見された。1960年(昭和35年)頃には近隣の農家で栽培され、以後、独特の品種特性が知られ、その存在は広く知られていた。
 昭和50年代には、西宇和青果農協の奨励品種として取り上げられる予定であったが、隔年結果性が極めて強いことや、その当時は極早生ブームの時代でもあり、品種登録もされず、また奨励品種にあげられることもなかった。
 しかしながら、地球温暖化による秋季の高温による浮皮発生が問題となる昨今、食味においては申し分ないことから見直されてきた。
 本品種は、果樹研究所口之津拠点等でも紹介され、全国的にも知られるようになったが、現在も品種登録はされていない。

樹の特性

 樹勢は、宮川早生に比べて強い。枝梢の密度は宮川早生と同程度である。結実量によって、春梢の長さ、太さ、数も大きく変わる。枝梢の分岐角度は、石地のように狭くなく、むしろ宮川早生や南柑20号のように広い方である。葉は、葉身長、葉身幅、葉柄ともに宮川早生よりも大きく、太く、大きさは南柑20号程度となる。葉色は、宮川早生や南柑20号より濃いが、佐世保温州ほどではない。結実不良樹やフリー樹は、葉色がやや淡い。花弁、柱頭は宮川早生よりもやや大きい。

果実特性

 果実の大きさは、120〜150g程度であり、結実量によって階級大きく異なる。果形は扁球形であり、果形指数は125程度であり、やや腰が高い。特徴的に、果梗が太く、大玉でも小玉でも4mm内外の太さがある。また、がく片が宮川早生や南柑20号より大きく厚く、緑色も濃い。油胞密度は宮川早生より低く、大きさは大きい。果面の粗滑は、やや滑らかでトマト系に近い。果皮は、宮川早生より厚く、2.0〜2.2mm程度である。果頂部に、淡い凹環が現れる場合がある。果皮の着色は10月上旬から始まり、11月中旬には完着となり、南柑20号とほぼ同時期の着色となるが、南柑20号が近年の温暖化で浮皮が問題となる中、本品種の浮皮は、年明けまで木成りにおいても浮かない。
 果実品質では、糖度が安定して南柑20号より高く、甘酸相和し、深くコクのある食味である。
 隔年結果性が極めて強いため、地の深い圃場にはふさわず、本品種が発見された八幡浜市向灘のような急傾斜で地が浅い圃場が好ましい。
川田温州

柑橘類の苗木生産販売

耳納連山と筑後川に囲まれた、自然豊かな田主丸。
古くから植木・苗木の町として栄え、果樹苗木の生産量は
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