来 歴
飛龍はカラタチの変異種で、古くから観賞用として利用されていた。米国には1915年に我が国から導入され、1979年に同じく米国において、わい性台木としての優秀性が認められた。近年、多くの柑橘生産国で注目されるようになった。
樹の特性
カラタチと同様に落葉性で樹勢は弱い。樹姿は直立性で長球形の樹冠となる。枝条とトゲが湾曲していることに特徴がある。
実生の生育はカラタチより緩慢で、枝梢が分岐しやすく叢生しやすい。実生には、雑種の割合がカラタチより多く、種々の形態のものが出やすいので、飛龍らしい形状の個体を選抜し、繁殖する。
果実特性
果実の大きさは30g内外で大きさが揃う。果面全体が短毛に覆われている。含核数は25〜30個程度入る。胚は多胚性で胚数が少ない。
台木としての特性
台木として利用する場合は2〜3年生実生を利用する。一般に飛龍に接ぎ木した苗木はカラタチ台より新梢長がやや短く生育が緩慢であり、早くから着花し、初期結実性が良好である。結実を開始すると樹冠の拡大は著しく緩慢で、コンパクトな樹となり、高密植栽培に適する。根量はカラタチ台より多く、より浅根性のため果実品質は良好となる。ただし、着花(果)過多となりやすく樹勢が衰弱しやすい。
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